ペットロスとは 17歳で経験した たろすけとの予期せぬ別れ【第1話】

はじめに

ペットロスという言葉、最近よく聞くようになりました。簡単に言えば、飼っていたペットが死んで、その悲しみに打ちのめされる状態のことです。私が初めてこれを経験したのは17歳の時。愛猫のたろすけを突然失って、正直かなりきつかったです。

今から30年以上前の話ですが、たろすけのことを思い出すと今でもちょっと胸が痛くなります。この記事では、私のその時の経験から、ペットロスってどんなものなのか、話してみようと思います。

ペットロスは個人的な経験ですが、多くの人が共感できる普遍的なものでもあります。ペットは家族の一員であり、その存在は日々の生活に大きな影響を与えます。だからこそ、その喪失感は想像以上に大きいのかもしれません。

たろすけとの思い出

たろすけと出会ったのは小学5年生の時です。近所からもらってきた茶トラの子猫で、年はよくわかりませんでしたが、子猫を少し過ぎたくらいだったと思います。最初は猫の世話に戸惑いましたが、すぐに家族の一員になりました。

たろすけとの思い出というと、冬に布団に潜り込んできて喉をゴロゴロ鳴らしてたのを覚えています。あと、高校生の時に勉強してると、机の上に乗ってきて邪魔するんです。でも、可愛いからつい許しちゃって。

外猫だったんですが、呼べば必ず帰ってきました。ただ、一度1週間くらい帰ってこなかったことがあって。家族みんなで必死に探し回って、無事帰ってきた時はホッとしましたね。この経験で、たろすけがいかに大切な存在かを実感しました。

たろすけは魚よりも唐揚げが好きで、唐揚げのにおいを嗅ぐとにゃーにゃー騒ぎ出すんです。今思えば、猫にとって適切な食事ではなかったかもしれませんが、当時はその好奇心旺盛な様子が愛おしくて仕方ありませんでした。

家の中では、障子の一升に穴が開いていて、そこがたろすけの専用の出入り口になっていました。ジャンプしてぐいぐい体を押し込んで出入りする姿は、今でも鮮明に覚えています。

予期せぬ別れ

たろすけとの別れは突然でした。高3の時、寮生活をしていて家を離れていたんです。で、帰省した時に父親から「たろすけが死んだ」って言われて。正直、頭が真っ白になりました。

父の話では、たろすけは病気がちで、外に出たがっていたけど、出したら帰ってこないかもしれないから家の中で過ごさせてたそうです。そしてある日、くるりと回転して、そのまま動かなくなったとか。

最後に会えなかったのが今でも心残りです。もしかしたら、私に会いたがってたのかな、って考えると辛いですね。今思えば、もし寮生活を選ばず、家から通える高校を選んでいたら、たろすけともっと時間を過ごせたのかもしれません。でも、当時の私には、ペットの寿命や死について考える知識がなく、一生楽しい時間が続くと思っていました。

ペットロスの初期症状

たろすけが死んだって聞いた時、どうしていいかわからなくなりました。一日中泣いてた気がします。おばあちゃんが慰めてくれたけど、なかなか気持ちは落ち着きませんでした。

家に帰ると、たろすけがいないことがすごく寂しくて。思い出しては泣いて、また日常に戻ろうとして、みたいな感じでした。たろすけの専用出入り口だった障子の穴を見るたびに、胸が締め付けられる思いでした。

学校では友達と話したりして気が紛れましたが、一人になるとまたたろすけのことを考えてしまって。でも不思議なことに、友達にたろすけのことを話すことはほとんどなかったですね。たぶん、うまく説明できる気がしなかったんだと思います。

特に辛かったのは、たろすけの死と受験期が重なったことです。悲しみと戦いながら、同時に勉強にも集中しなければならない。その葛藤は想像以上に大きかったです。でも、不思議なことに「たろすけのためにも頑張ろう」という気持ちが湧いてきて、それが励みになりました。

ペットロスの普遍性

ペットロスって、意外と多くの人が経験するものらしいです。でも、その影響の大きさは人それぞれみたいですね。私の場合は17歳という多感な時期だったこともあって、かなりショックが大きかったです。

ペットロスの症状は人によって違うみたいですが、悲しくなったり、後悔したり、時には怒りを感じたりするそうです。中には、食欲がなくなったり眠れなくなったりする人もいるとか。私は幸い、体調を崩すことはなかったですが、勉強に集中できなくなりました。

結局のところ、ペットとの関係や別れ方、その人の性格や環境によって、影響の受け方や立ち直り方は違ってくるんでしょうね。例えば、家族や友人のサポートの有無、他のペットの存在、日常生活の忙しさなど、様々な要因が回復のプロセスに影響を与えるようです。

最近では、ペットロスに関する情報も増えてきて、カウンセリングやサポートグループなどのサービスも充実してきているようです。当時の私にはそういった選択肢はありませんでしたが、今ならもっと適切に対処できたかもしれません。

まとめと次回予告

たろすけとの別れから30年以上経ちました。正直、昔ほど頻繁にたろすけのことを思い出すことはなくなりましたが、たまにふと思い出すことはあります。例えば、道で茶トラの猫を見かけたりすると、たろすけのことを思い出します。

ペットロスって、単に「ペットが死んだ」ってことじゃないんですよね。毎日一緒にいた存在がいなくなるわけですから、生活が大きく変わります。人によっては、その影響が長く続くこともあるでしょう。

私の場合、たろすけとの別れを経験したことで、生命の大切さや、共に過ごす時間の重要性を学びました。また、悲しみを乗り越える過程で、自分の強さや周囲の支えの大切さも実感しました。

次の記事では、ペットロス症候群についてもう少し詳しく見ていこうと思います。どんな症状があるのか、どう対処すればいいのか。私の経験と一般的な情報を交えて話そうと思います。

この記事が、ペットロスを経験している人や、これから経験するかもしれない人の参考になれば良いですね。ペットとの別れは確かに辛いものですが、その思い出は永遠に心の中に生き続けます。そして、その経験は必ず私たちを成長させてくれるはずです。

ペットロスの経験は、人それぞれ異なります。私の場合、たろすけとの別れは予期せぬものでしたが、中には長い闘病の末にペットを見送る人もいるでしょう。また、高齢のペットとの穏やかな別れもあるかもしれません。どんな形であれ、大切な存在を失う悲しみは深いものです。

しかし、時間が経つにつれて、その悲しみは徐々に和らいでいきます。そして、残された思い出が心の中で輝き始めるのです。たろすけとの日々は、私の人生の中でかけがえのない宝物となりました。

ペットロスを経験した方々へ。あなたの感情は決して間違ったものではありません。悲しみ、怒り、後悔、どんな感情も自然なものです。そして、立ち直るペースも人それぞれです。焦る必要はありません。大切なのは、自分の気持ちに正直に向き合い、必要なら周りの助けを借りることです。

最後に、現在ペットを飼っている方々へ。日々の忙しさに追われがちですが、ペットとの時間を大切にしてください。たとえ些細なことでも、一緒に過ごす瞬間一瞬が、将来かけがえのない思い出となるのです。

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